日本軍のインテリジェンス:小谷 賢(著) 戦前・戦中・戦後そして現代の無「知」な日本人
マーケティングも含め、あらゆる企業活動は、他の企業との競争であり、暴力によらない戦争ということになる。
今、いろいろなかたちで、戦争に勝てなかった日本が分析されつつあるが、ひょっとしたら日本人のDNAが問題なのかと思えてしまう。
要するに、地球滅亡まで日本からは決して、インテルやマイクロソフト、アマゾンやアップル、グーグルやツイッターは生まれて来ないかもしれないのである。
『日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか』 小谷 賢
非常に示唆に富む、それどころか日本に絶望しかねない凄くて悲しい本である。
日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか: 小谷 賢
著者いわく
英語では「情報」を示す語として、「インフォメーション」と「インテリジェンス」がある。前者はただ集めてきただけの生情報やデータ、後者が分析、加工された情報になる。
本書は、陸軍や海軍のある程度高い水準の情報収集と、それを活用できなかった軍組織もしくは国家の体質について、延々と事実確認していく。
後半は圧巻で、日本軍のインテリジェンスを総括するとともに、現代日本でも何ら変わらない情報音痴ぶりが示されている。
- 組織化されないインテリジェンス
- 情報部の地位の低さ
- 防諜の不徹底
- 目先の情報運用
- 情報集約機関の不在とセクショナリズム
- 長期的視野の欠如による情報リクワイアメンとの不在
第二次世界大戦のときでさえ、暗号を解読されたものの、こちらも暗号をかなり解読できていた。
中野学校のような存在もあり、陸軍は海軍よりもレベルの高い情報活動をおこなっていた。
ところが、情報が活かされない。それどころか、軍幹部の希望的観測に即して、情報が意図的に取捨選択されて、暴走してしまう。
問題は何か?
例えば企業でも、ある新製品Aの開発と販促を担当する重役Aがいたとする。
すると重役Aは、新製品Aが成功する情報だけを選び、その翼賛情報を提供する部下を寵愛し、さらには否定的な情報を上げる部下を排除する。
逆に、重役Aに手柄を立てさせたくないだけの動機から、重役B-Zは、否定的情報だけを抜き出して、社長に垂れ込みを続けるわけだ。
これは一般的に情報の政治化と呼ばれる問題であり、行動しようとする人間が情報を扱い出すと、手段と目的が入り交じるために客観的な情勢判断が難しくなってしまう現象である。
ともあれ、日本市場で勝つには、戦略のない国民性には戦略をわざと持たずに攻略すべし。という考え方もあるかもしれない(そんなバカな!)。
若い人たちは、この弱点を克服するだけでも、つまりは戦略性を徹底するだけでも、未来の勝ち組になれるかもしれない。頑張って欲しい。









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